体内を活性化するストレス

体内を活性化するストレス

ストレスは、諸々のホルモンバランスを乱し、重大な疾患に発展する危険をはらんだものです。

しかしその一方で、ストレスは人間の活動には欠かせない要素でもあります。

「ストレス」=「体に悪いもの」、というわけではないのです。

カリフォルニア大学の研究チームの実験によると、突発的なストレスが過度にかかる場合、神経細胞が大幅に増殖し、記憶力の向上に繋がることがわかりました。

但し、慢性的ストレスではなく、あくまで一過性のストレスに限った話です。

脳はストレスを受けると、アドレナリンやノルアドレナリンを放出し、次にコルチゾールを分泌します。

コルチゾールが過度に分泌されると体によくないことは、先ほど言及した通りです。

しかし、コルチゾールの大量分泌手前でストレスをコントロールできれば、脳は逆に活性化され、人間の活力になるのです。

仮にもし、ストレスのない状態があると想定しましょう。

これもアメリカの心理学者の研究に基づく見解ですが、刺激が全くない、つまりストレスのないところで人間が過ごすと体温調節が効かなくなり、暗示にかかりやすくなるそうです。

生体機能は鈍化して、それにより体温調節ができなくなり、思考が鈍化することで、人の言葉を考えずにそのまま解釈するようになります。

ですから、人が心身の健康を保ち、思考を続けるためには適度なストレスは不可欠なのです。