精神疾患を長く患っていた私自身の体験を振り返りながら、ストレスの実態やストレスを抱える原因、
更にどんなストレス解決法があるのかなどをまとめています。
私たちが日常的に使う「ストレス」という言葉。
それでは、ストレスとは具体的にはどういう意味なのでしょうか?
「ストレス」とは、元々物理学用語で、物体に外側から何かしらの圧力をかけ、それにより歪みが生じた状態のことをいいます。
そして、そこにかかる圧力のことを「ストレッサー」といい、それによって生じた状態を「ストレス反応」といいます。
例えば、ゴムボールを手で握り潰したとします。
この場合、ボールを握りつぶすという行為が「ストレッサー」であり、潰されたボールの状態が「ストレス反応」です。
この物理学的な現象が転じて、医学や心理学の分野でも「ストレス」という言葉が使われるようになりました。
医学や精神医療の場でのストレスとは、平たく言うと何か大きな出来事によって生じた、感情の変化や疾患のことです。
ダイエットを途中で投げ出し、ストレスによってやけ食いに走るというのはよく聞く話ですが、この場合は「ダイエット」がストレッサーで「やけ食い」がストレス反応です。
また、愛する人を失った後で意気消沈し、うつ状態になった場合、「愛する人をなくす」ことがストレッサーであり、「意気消沈」「うつ状態」がストレス反応です。
ですから、怒りや苛立ちに関連することだけがストレスなのではなく、広義では深い悲しみなど急激な変化によって生じた結果全てにおいて「ストレス」という言葉の適用が可能です。