心身症とは

心身症とは

心身症とは、心の問題に起因した身体疾患全般のことです。

心身症の根底には精神のアンバランスが大きく関係していますが、この場合は精神疾患による身体疾患は指しません。

日本心身医学会の定義によると、心身症とは

「身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し、器質ないし機能的障害が認められる病態をいう。但し、神経症やうつ病などほかの精神障害に伴う身体症状は除外する」

となっています。

例えば、パニック障害で発作を抱えていても、それは呼吸器の問題とは関係ありません。

うつ病も食欲減退や不眠症を引き起こしますが、それは身体疾患ではありません。

ですから、心身症の治療は精神科の範囲ではなく、心療内科や普通の内科、耳鼻科などで行われます。

心身症が起こる原因は、脳内に過剰なストレスがかかることに関係します。

脳は、ストレスをある程度許容し、それをコントロールしようとするのが本来の姿です。

しかし、許容範囲を越えたストレスは脳では処理しきれず、やがて身体機能や免疫機能に影響していきます。

脳内のホルモンバランスが崩れることにより、様々な疾患が引き起こされるのです。

心身症の代表的なものは、胃炎です。

しかし、ウィルス性の胃炎と心身症の胃炎は原因が違うので、異なる治療方法になります。

ストレスによって起こる心身症には、通常の身体疾患とは別にストレス量の調整などが必要になります。