精神疾患を長く患っていた私自身の体験を振り返りながら、ストレスの実態やストレスを抱える原因、
更にどんなストレス解決法があるのかなどをまとめています。
現代社会は、「社会的ストレッサー」と最も結びついて考えられることが多くなっています。
つまり、私たちは職場環境や家庭環境、その他の人間関係などにおいて、以前よりもストレスを感じやすくなっているのです。
私たちの日常を最も大きく変えたのは「情報化社会」です。
それにより人間関係が多様化し、素姓のわからない人々とネットで繋がるなど、ひと昔では考えられない人間関係が存在しています。
そして人間関係を変えたのは、欧米的思想である「個人主義」や「競争原理」です。
私たちは協力して一つのものを築き上げるのではなく、各々がライバルになり、熾烈な闘いを余儀なくされ、個人の成果が物事を左右するようになっています。
こうした時代の変化により、社会は大きく変化しました。
会社はみんな家族、という考えはなくなり、人間関係は個別化されました。
それにより孤立が生まれ、自分の悩みを誰にも相談できない環境ができあがっています。
競争を強いられて心身ともに疲れ果てているのに、それを相談できる人が身近にいないというのは大きな問題です。
また、そういった社会からドロップアウトして誰とも接触しない「引きこもり」も大きな社会的問題になっています。
私たちの人間同士の繋がりが、ないがしろにされる時代になっています。
正しく人間関係を構築できないことこそが、我々のストレスを増大させているのです。